MICRO-HYDRO-POWER マイクロ水力発電
マイクロ水力発電とは?
マイクロ水力発電とは?
マイクロ水力は水力発電の一種です。
水力の中でもかなり小規模な物を指し、様々な場所で利用されています。
ここではそんなマイクロ水力とは一体何なのか解説していきます。
今でこそ再エネの一環として取り上げられる水力発電ですが、元は明治時代から活用されている歴史ある発電方法です。
数ある他の発電方法に比べ次のような強みがあります。
~マイクロ水力の強み~
再エネ最高の発電効率
天候に左右され難い
CO2排出量の少なさ
水は人手で管理可能
発電の理論がシンプル
天候一つで発電量が変動する気紛れさや原材料調達の手間といった、多くの再エネで見られる問題を気にする必要がありません。
「安定」「シンプル」が水力の最大の魅力です。
規模 | 区分 | 特徴・解説 | FIT価格 | |
---|---|---|---|---|
3000kW以上 | 大規模水力 |
ダム等を利用した大型発電所。 数百MM(メガワット)級の発電所もたくさんある。 日本国内はほぼ開発済。 |
対象外 | |
3000kW未満 | 中小水力 | 1000kW以上 |
中規模水力。再生可能エネルギー特別措置法により、新エネルギーとして位置付けられている。 |
低 |
200kW以上1000kW未満 |
小水力またはミニ水力とも呼ばれる。 再エネ推進後、水力の中では最も数を増やしている規模。 以下は全て小水力の一種。 |
中 | ||
200kW未満 | 決まった呼び名はないが、FIT(固定価格買取制度)の価格境界となっている。 | 高 | ||
100kW未満 |
マイクロ水力。多種多様な水車が開発されている。 50kWを境に電力会社との連系契約が異なる。 (50kW以上:高圧 50kW未満:低圧) |
実は明確な基準は決まっておらず、概ね100kW未満の水力を「マイクロ水力」と呼んでいます。
マイクロ水力の場合、50kWを境目にして電力会社との連系契約が異なります。
低圧連系の方が手続きが簡単かつ、制御系機器も50kWを境界に値段が大きく変わるため、例えば51kW発電するよりも敢えて49kWに抑え手間や費用を削減する事も多いです。
メガワット級の水力発電所は80%以上の発電効率を誇るため、多数設置できれば理想的と言えます。
しかし、特に国土の狭い日本では様々な要因によりこれ以上大規模水力発電所の新設は困難と言えます。
物理的要因、社会的要因…理由は様々ですが、今日の日本において発電事業というものは単に巨大な物を乱立させれば良いわけではなくなったのです。
~大規模水力の難点~
- これ以上開発適地がない
- 大規模な土木工事が伴い環境破壊の懸念がある
- ダム等が必要になるため地域の生活に多大な影響を与える
- FITの対象外なので事業者が限定される
自然災害等が多発した影響もあり、近年の風潮としては大規模一極集中型の発電スタイルではなく
「身近な未利用エネルギーを必要とされる場所で有効活用する」
こうした中小規模分散型の考えが主流となりつつあります。
マイクロ水力発電もこうした社会の流れに後押しされる形で、その立場を徐々に確立してきました。